遠方に空き家を所有しているので、メンテナンスが出来ない

空き家を放置することのデメリット。ゴミがゴミを呼ぶ
空き家を放置することのデメリット。ゴミがゴミを呼ぶ

空き家は放置するほど、傷むスピードが増します。雨漏りや傷んだ壁から雨水が侵入して構造体を腐らせ、さらに侵入してきた虫や動物の糞尿によって、どんどん劣化が進みます。床下の湿気も構造体を腐らせる大敵です。また、水道管などの管類も使用していないと傷みやすく、大がかりな工事に発展しやすいと言えます。


それだけではありません。庭に誰かがゴミを放置すると「管理されていない家だな」と思われ、敷地内に不法投棄がされやすくなります。荒れた空き家は、犯罪者の隠れ家となりやすく、周辺地域の治安が悪化。放火されて近所に被害を及ぼすこともあります。


空き家を放置したことでご近所や通行人に損害を与えた場合、原則、所有者に賠償責任があります。ある日、損害賠償で訴えられる、空き家の所有者にはそんなリスクがあります。

空き家の管理は誰にお願いすればいいの?
空き家の管理は誰にお願いすればいいの?

とはいうものの、遠方に所有している空き家をご自身で管理するのは大変です。負担を軽くするには、その地域の空き家管理を行っている法人などに依頼するのがベストです。長期契約をすれば「年に×回」「月に1回」などの形で定期的なメンテナンスができます。
自治体によっては、ボランティア、NPO、シルバー人材センターなどで空き家管理をしてくれることもあります。
また、こういった仕組みがないエリアも、地域の不動産会社が空き家管理を担う例も増えています。
具体的なサービスメニューとしては、次のようなものが挙げられます。


・空き家の定期巡回、清掃
・お庭の除草、庭木の手入れ
・雪下ろし、雪囲いなど


管理してくれる法人が見つからない場合は、自治体(市役所、区役所、役場など)に直接相談してみましょう。

遠方の空き家の「遺品整理」をするコツは?
遠方の空き家の「遺品整理」をするコツは?

空き家をしっかり管理するには、まず遺品を整理する必要があります。遺品がそのままだと盗難で侵入される恐れがあります。


遠方の空き家の場合、遺品整理は専門業者に依頼するのが望ましいでしょう。理由は、遺品は一点ごとに選別してから廃棄する必要があるため、たくさんの人手を要したり、少人数で行う時は期間がかかったりすることが多いからです。


できれば数社から見積りをとり、サービス内容が充実し、明確な価格の業者を選びましょう。廃棄物の処理は自治体の「一般廃棄物収集運搬業許可」の認可・委託を受けていないとできないため確認も必要です。


「遺品整理士」がいることも信頼性できる業者の目安になります。遺品整理の望ましい流れや遺品取り扱い時の法律に詳しい専門家なので安心して依頼しやすいと言えます。